人工知能の進歩は目覚ましいものがあります。
新聞やニュースでは人工知能を搭載した自動運転の車などが、取りあげられたりしていますし、2045年には人工知能の性能が人間を超えると言われています。
人間を超えるとはどういうことかと言いますと、人工知能が自力で自分より優れた人工知能を生み出すようになるということらしく、そのとき、人工知能の進化が爆発的に加速し、その際、人工知能はどうなるのか今の人間には想像ができないらしいです。
この問題は2045年問題と言われていますが、日本ではまだあまり取りざたされていません。
とはいえ欧米などではこの問題についてはまじめに科学者が話し合っていたりしているようです。
人工知能が自我を持ち、ターミネーターのスカイネットのように人類を滅ぼそうと考えても、まったくおかしくないと向こうの人は考えているようです。
日本人ならそんなことはありえないと思うでしょうが、その差が色々なところで出てくるのでしょうね。ちなみに私は十分起こり得ると思っています。
このマンガは、人工知能を搭載したロボットが国民の1割を占める世界を描いています。
一部のマニアの間で話題になり、私もチャンピオン本誌でときどき読んでいましたが今日1巻を買うことができました。
こうした人工知能を搭載したロボットはヒューマノイドと呼ばれ、人間と変わりない生活を営んでいます。
1話はヒューマノイドの夫婦が妻の記憶をバックアップした際、妻がウイルスに感染したという話です。
この世界では記憶のバックアップは禁止されています。
それは、以前ある人間の記憶が繰り返しコピーされ、何度も犯罪に加担するという事件が
起こったかららしいです。
そういった違法行為を行ったヒューマノイドに対しても治療をするのが、本作の主人公です。
さながら機械のブラックジャックといったところでしょうか。
前述のヒューマノイドは、記憶のバックアップを取ってから1週間後に異常が起こったということで、記憶を復元すると1週間分の記憶が消え、バックアップした段階に記憶が戻るとのことです
バックアップした記憶を復元する際、記憶が消えるということに対してヒューマノイドは大きな抵抗を感じ、「今私が私だと思っているものはここで消えてしまう」と彼女は言います。
結局、記憶が消えた後にバックアップされたデータを使い復元しますが、バックアップしてから記憶を失うまでの間に起きた出来事は忘れており、そのことを娘が悲しんだというところで1話は終わっています。
先ほども言いましたが、ロボットがこうした感情を持つということは十分にありえると思います。
しかし、そうした感情を持ったロボットが人間のように暮らしたいと思うかということについては、私は無いと思うんですよね。
このマンガのヒューマノイドは人間の能力を超えてしまっています。
そうした存在があえて人間の真似事をするかというと疑問ではあります。
とはいえ、今までのロボットマンガとは違い、だいぶ起こってもおかしくないような話が描かれています。
人間の脳にインプラントを埋め込み通信するというアイデアも10年、20年後には実用化されるかもしれませんし、そういった観点から読んでみても面白いかと思います。