『同人AV女優 貧困女子とアダルト格差』を読みました。以前『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』を読みましたが同じ著者の本です。
どうもこの作者は生活に苦しんでいる女性にインタビューするのが好きなのか何冊も出していますね。
とりあえず今のAV業界を取り巻く現状とAVに出る女性にインタビューしその内容をまとめています。
現在は昔ながらの適正AVと同人AVに大きく分かれており、適正AVというのはビデ倫やらの規制団体のチェックを受けて販売しているもの、同人AVはそういったチェックを受けずに素人中心に作成するものだそうです。
今は同人AVの勢いがかなりあるらしく儲かっているのは同人AVを作成している人間ばかりみたいですね。
少し前にAV新法が成立しましたがあれのせいで撮影から販売まで4カ月かかるようになり、小規模なAVを作成している業者は資金繰りが厳しくなりかなりダメージを受けているようです。(AV救済新法、参院内閣委で可決 契約解除や販売・配信停止盛り込む)
しかもここ数年AVの場合DMMグループのFANZAが圧倒的に強くなっており手数料が7割ということでとてもやっていけない状態であるとのことでした。
この手数料の水準というのは他の業界ではありえないくらいのレベルなようです。別にAVが好きというわけではないんですが読んでいて競争が無いというのは不健全だなと思いました。
ただAVの場合一社が独占していたとしてもそれを是正するチェック機構というものは無いですからね。
普通でしたら独占禁止法とかあるんですがそういった法の埒外にAV業界というのはあるわけで健全さからは程遠いというのが実態なようです。なんとももったいないことだなと思いました。
ちなみに出演している女優にもインタビューしていますがだいたいの女性がAVに出演するきっかけというのはホストなようです。
今歌舞伎町の立ちんぼが問題になっていますがこれだけホスト絡みの問題があるようだと風当たりも強くなりそうですね。
後は妻がAVに出るのを許容している夫も結構いるようでこの辺は自分も正直理解できないと思いました。
とりあえず読んでいて今のAV業界の状況がよくわかりました。まあだからなんだという話で別にオススメするわけではありませんが。悲惨な女性の話が見たいなら『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』の方がいいと思います。一応今WOWOWでドラマになっているようですね。