「吼えろペン」島本マンガの最高傑作かもしれません

投稿者: | 2016年12月28日

主人公の炎尾燃は数本の連載を抱える熱血漫画家で、アシスタントとともに日夜原稿を描いています。

しかし、殺し屋に命を狙われたり、銀行強盗に出くわしたりと様々な障害が日々彼を襲います。

それでも困難に打ち克ち、炎尾は原稿を完成させていきます。

「アオイホノオ」、「逆境ナイン」と読んできましたが、島本のマンガの中で最もエンターテインメント色の濃い作品です。

まずこのマンガは少し前に流行った「バクマン」や「RIN」と同じ、漫画家マンガの一つにカテゴライズされると思いますが、他のマンガと異なり、非常に話のバリエーションが豊富です。

あるときは銀行強盗に襲われ、あるときは素人の意見通りに原稿を描いたらつまらないマンガができあがったりするなど、毎回話の毛色を変えてきています。

また、時折技術論を織り交ぜてきますが、このあたりは実体験がないと描けないですね。

ヒーローを描きたくて人間を描く気が起きないアシスタントに対して、変身前の改造人間を描いていると思えと炎尾はアドバイスしますが、妙な勢いがあり、納得させられてしまいます。

一話完結で話が進んでいきますが、勢いだけでなく非常にストーリー構成がしっかりしています。

作者の技量の高さが伺える一作です。

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