「イノサン Rouge」パリの死刑執行人の生涯を描く

投稿者: | 2016年11月11日

フランス革命期の死刑執行人で、パリの死刑執行人を勤めたシャルル=アンリ・サンソンが主人公であった「イノサン」の続編です。今作ではシャルルの異母妹であるマリー=ジョセフ・サンソンが主人公となっています。とはいえシャルルは相変わらずバンバン登場しており、タイトルを変える必要はあったのかと思いました。

死刑執行人というのは貴族並みの暮らしをしていながら、社会の最底辺ともいうべき存在であったようです。前作イノサンではそこのあたりに苦悩しながらも職務に励むシャルルが印象的でしたが、Rougeではマリーの闘争を軸に描いているように見えます。

見えますという書き方をしているのは、ストーリーの着地点がまったく見えないからこんな書き方をしています。「Rouge」ではサド侯爵などイカれたキャラクターがバンバンでてくるのですが、好き勝手にキャラクターを動かしており、話がどうなるのか悪い意味でまったく読めません。

前作「イノサン」ではマリーの初恋の人であるアランが殺されたり、シャルルとの決闘など、まだ見どころはありましたが、正直「Rouge」になってからはストーリーがあってなきがごとく、その場のノリで描いているような気がします。「Rouge」はマリーが軸のようですがマリーアントワネットの話が多く、マリーにかんしては全然話が進んでいませんしね。

とはいえ、「孤高の人」を描いていたときより更に画力に磨きがかかっており、この絵を見るためだけでも価値はあるかと思います。人物の描き方は凄まじくまるで絵画のようです。この人には絶対に原作をつけた方がいいと思います。手綱を握る人がいないと好き勝手にやりすぎます。

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