舞台は淡島歌劇学校合宿所。
女優を目指す学生が入学する学校です。
「娘の家出」と同じくオムニバス形式で、主にこの学校の生徒の話が描かれています。
ただ、娘の家出と違うのはこのマンガは毎回フォーカスする人物が変わる上に年代も飛び越えて描かれているということ。
冒頭の田畑若菜と竹原絹枝の話は現代ですが、3話と4話はその親世代の話です。
特にこのマンガの目玉は3話です。
この話は過去の話で、岡部絵美にフォーカスして描かれています。
岡部は非常に我が強く、同級生の伊吹と衝突します。
同部屋の小野田幸恵は伊吹は性質の悪い人と関わりがあるから岡部に衝突しないでほしいと言い、それがきっかけで岡部は学校をやめるのですが、このあたりの感情の機微は本当に描くのがうまいと思います。
単なる百合というわけではなく、歌劇学校という舞台をうまく使っています。